こんにちは。
インディアンチャンピサージ(インド式ヘッドケア)の
日本校認定講師、みなみです
これは、ある友人の体験と気付きから生まれた物語。
二つのおうちとアジサイ
ある丘の上に、二つのおうちが新しく建ちました。
青い屋根のおうちの女の人は、毎日毎日とても忙しい人でした。
「毎日毎日忙しい」といって慌ただしく生活をしていました。
赤い屋根のおうちの女の人は、毎日毎日おうちにいる人でした。
「時間だけはたっぷりあるの」とニコニコして言いました。
しばらくして、
赤い屋根のお庭には、綺麗なお花と緑がどんどん増えていきました。
青い屋根のお庭には、固い土とゴロゴロした石、そして草が沢山生えていました。
アジサイの鉢が一つありましたが、元気がなさそうに咲いていました。
ある日、青い屋根の女の人は病気になりました。
忙しかったもののいくつかを手放さなければならなくなりました。
手放したことで 忙しいとは言わなくなりました。
手放したことで 色々考える時間が増えました。
手放したことで 案外本当に失ったものは少なかったと思いました。
時間ができた青い屋根の女の人は、おうちに木を植えました。
好きな色の花を植えました。
アジサイを鉢からやわらかい土の上に植え替えました。
草むしりは別の人に、家の掃除は別の人に、お料理は別の人に、仕事は別の人にお願いし、
お誘いがあっても断って、木と花を育てる時間を作りました。
枯れそうだったアジサイの幹から、赤ちゃんの葉っぱがいっぱい産まれてきました。
赤ちゃんの葉っぱは女の人に沢山の元気をくれました。
そんな葉っぱを見ているうちに
女の人は今まで「時間がない時間がない、大変大変」と呪文のように唱えて、
自分で自分を苦しめていたように感じました。
沢山のことができる幸せではなく、
沢山のことをしなければならない辛さばかり数えていたような感じがしました。
そのことで色々なことをあきらめている自分を正当化するように。
時計の針が少しゆっくり動くような気がしてきました。
誰のせいでも、時間のせいでも、環境のせいでも、身体のせいでもなんでもなく
自分の心の使い方が下手なだけだったと・・・
アジサイの葉っぱの赤ちゃんが元気に育ってくれて、
来年のこの時期に花を咲かせてくれるといいなとただ楽しみにほほえむのでした。
必要な人の元にこの物語が届きますように。
明日は続編「夏と秋と冬と春のアジサイ」をお読み頂きたいと思います。
いつもありがとうございます
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森の寛ぎサロンrainbowbird
みなみ